
兵庫県朝来市生野町には、1200年にわたる長い歴史を持つ生野鉱山の歴史があり、鉱山の足跡として、現在、産業遺産(歴史的建造物、道具類等)、写真映像等の当時の記録、当時の記憶を伝える語り部等が残っており、これらを活用したイベントや体験プログラム(産業遺産ツーリズム)があるものの、地域全体をコーディネートする機能が地域内に整っていないため、せっかくの資源が活用しきれずにいます。
旧鉱山町を形成する中心市街地エリアでは、古い町並みが残されており、平成9年度より生野町の歴史的資源の活用調査を開始し、歴史的遺産の価値の見直しが行われました。平成16年には、中心市街地活性化基本計画を策定し、生野鉱山の歴史的資源を活用した活性化の基本方針が立ち上げられました。翌年、いくのTMO構想が設立し、生野鉱山の足跡や地域の情報発信拠点として、空き店舗活用(銀山まち口番所)に取り組んできました。
さらに、若手商業者や周辺若手住民らが中心となって、「生野もりあげ隊」を結成し、地域活性化イベントの実施や、空き家、空き店舗活用等も取り組んでおり、これらの活動を、今後さらに発展させるため、地域の枠を越えて多世代の住民を対象とした講座・教室をはじめ、体験活動や交流活動等、生涯学習事業を展開していきたいと思います。
また、上記の活動とともに、生野銀山が育んだ歴史・文化・芸術の伝承と多世代交流、地域の産品の普及推進や農山村と都市の活性と循環を目指した近代産業遺産ツーリズムの企画運営事業にも取り組んで参ります。そして、これらの事業を通して、住民の学ぶ意識の高揚、世代間の交流、他地域との交流から、環境問題や安心で安全なまちづくり等、地域の諸問題を住民が自らの手で解決できる地域づくりを目指したいと考えます。
今回、特定非営利活動法人として申請に至ったのは、上記の諸活動を実践事業として地域に定着させ、継続的に推進していくためには、社会的に、公的組織としていくことが必要と考えたからです。また、事業を利用する人たちの経済的負担軽減を考え、当法人の目的に賛同し、ボランティアとして、また、地域に貢献したいと言う人たちを組織し、事業を中心的に推進していくことで、今後より発展して行きたいと考えています。さらに、法人化することにより、組織を発展、確立することができ、地域や行政からの要望にも対応可能になり、多方面における地域コミュニティの活性化を図ることにより、創造性豊かな地域社会の実現に貢献できると考えます。
平成20年8月
特定非営利活動法人 いくのライブミュージアム
理事長 木原 真一
平成 9年 生野町の歴史資源の活用調査を開始
平成10年 生野町口銀谷地区が兵庫県景観形成地区に指定
平成13年 近代化遺産調査を開始(神戸大学建築史研究室)
生野町中心市街地等活性化基本計画を策定
平成14年 「いくのTMO」が発足
空き店舗を利用した観光案内、商人情報発信施設「銀山まち口番所」開設平成15年 生野まちづくり工房「井筒屋」開設
「鉱石の道」プロジェクト(産業遺産活用調査事業)実施
平成16年 「鉱石の道」プロジェクト(観光事業化計画事業)実施
平成17年 「いくのTMO」の活動部隊として「生野もりあげ隊」が発足
「鉱石の道」コンソーシアムプロジェクト(調査事業)実施
平成18年 「生野もりあげ隊」が中心となって空店舗を利用したチャレンジショップ「あるじゃん」開店
「鉱石の道」コンソーシアムプロジェクト(基盤強化事業)実施
平成19年 設立代表者と有志が特定非営利活動法人の発足の意思を固め、法人化の準備に入る
平成20年 設立総会開催